旅に出たい

何だか無性に旅に出たい。
というか、誰も自分を知っている人のいないところに行きたい。
そして現地のおじいさんおばあさんとともにお茶をすすりたい。
こぶ茶がいい。番茶ではいけない。こぶ茶がいい。


あと、探検したい。登山でもいい。
途中、山腹で、持参した小さい鍋とコンロで湯を沸かす。
そしてインスタントラーメンを茹でて、食べたい。
気の置けない人とふーふーしながら食べたい。


もっと時間があったら、オーロラが見たい。
いや、別にオーロラはそこまで見たいわけじゃない。
それよりも、ペタペタとイグルーを作って、中で眠ってみたい。
オーロラはついでに見られたらいい。


ガラパゴス諸島へ行きたい。
ゾウガメを見たい、乗りたい。
行く途中の船は小さめで、ゆっくり進むのがいい。
トランプをしながら、ゆっくり過ごしたい。


つまりは、気の置けない人とただボーっとしたいのだ。
そういうのこそが幸せな気がする。
自分の頭の中の小人たちにも少子高齢化が進んでいるのだろうか。
いや、やっぱり普通の、誰でも抱くような欲求な気もする。